パンディレクター大谷りえ子の活動

『パンの人クラブ』メンバーとパン好き仲間10人の小樽のパン旅

今回は私が主催している
『パンの人クラブ』のメンバーと
パン好き仲間10人で訪問しました。

北海道・小樽の名店「Aigues Vives(エグ・ヴィヴ)」


丹野隆善シェフがフランス製の薪窯で焼き上げるパンは
どれも圧倒的な生命力と
じっくり蓄熱された熱だからこそ
表現できる独特の水分量が最大の魅力です。


実は今回が3回目の訪問。

2019年に訪問した際も
もちろんバゲットを購入しました!

残念ながら店内の写真撮影はNGですが
だからこそ、あの空間に満ちる香りと緊張感は
行くたびに五感に深く刻まれます。

今回は、私が愛してやまない
「エグ・ヴィヴのバゲット」の凄みについて
パンディレクターの視点から紐解いてみたいと思います。

こちらお店の入り口と薪が積んで裏庭です。

薪窯の特等席で生まれる、力強さと繊細さ

エグ・ヴィヴのバゲットは
薪窯が最も高温の状態(最初の窯入れ)の
タイミングを狙って焼き上げられます。

まさに、窯のエネルギーを一番ダイレクトに受け止めた
力強さと繊細さを併せ持つ存在です。


特筆すべきは、次の3つの圧倒的なクオリティ。

① 濡れたようなしっとり感(高保水クラム)
クラム(内相)は、言葉を失うほどのみずみずしさ!
多加水で仕込まれた生地が、薪窯の強い輻射熱(放射熱)に
よって外側を瞬時に閉じ込められるため
中の水分が逃げずにしっかりキープされます。

「焼きたてなのに、どこか潤いを感じる」ような
しっとり・もちもちとした独自の質感が生み出されるのです。

② パリッと心地よく崩れる外皮(クラスト)
こんがりと深い焼き色のクラストですが
決してガリガリと硬すぎることはありません。

パリッと薄く、口の中で心地よく崩れるような優しい口当たり。
これも、ガス窯や電気窯にはない
「薪の熱のあたり方の柔らかさ」がもたらす
最大の恩恵と言えます。

③ 発酵アロマと複雑な甘味・塩気のバランス
小麦本来の旨味はもちろん
自家製酵母による発酵由来のふくよかな香りが鼻腔をくすぐります。


ひと口噛むと、クラムからじわっと広がる甘味と
計算された塩気が時間差で重なり合う。

その奥深い味わいは
和食(特に素材を活かした煮物など)にも
不思議と寄り添うような、深い懐を持っています。

1日目:シンプルを極めるサンド
買ったその日は、バゲットが持つ
本来のみずみずしさと香ばしさをダイレクトに味わいたい。
だから、余計なものは挟みません。

家にあるお気に入りのハム
もしくは濃厚なチーズ。

どちらか一種類だけを、潔くシンプルにサンドして頬張ります。
噛むほどに小麦の旨味と具材の塩気が混ざり合って
思わずため息が出る美味しさ

2日目:熱々とろけるご褒美
そして、翌朝のお楽しみ。
トースターでカリッと香ばしく焼き上げます。

熱々のところに
これでもかというくらいバターをたっぷり乗せて。

じゅわっと溶け出すバターが
バゲットの気泡に染み込んでいく瞬間は
何度見ても幸せな気持ちになります。

美味しいバゲットは、時間ごとに違う表情を見せてくれるから愛おしい。
私は四つ葉のバターかカルピスバターが好き。

皆さまも機会があればせひ訪れてみてください。

パンの予約は電話で一週間前から。
オープンは12時
冬の時期はおやすみです。

住所*北海道小樽市忍路1-195.
アクセス*JR函館本線(長万部-小樽)蘭島駅 徒歩26分

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